【2020年現場プレイバック】2020/12/17 TDMメンバーさんお仕事場エアコン点検

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【2020年現場プレイバック】2020/12/17 TDMメンバーさんお仕事場エアコン点検

”夏場は冷房よく冷えてたのに、暖房が効かない”

TDMメンバーさんからお電話をもらって、点検に向かいました。

こちらのメンバーさんは、何度もリピートご依頼いただいてる方で、
経営している工場の事務室に
当店にてエアコンをご購入いただき設置させていただきました。

ご自宅のエアコンの移設、ご新居購入時のエアコン移設、新設と何度も
ご依頼していただいてるメンバーさんです。

”誠にありがとうございます”

今回の点検は
当店で購入、お取付させていただいたエアコンでした。

訪問して、取付後の運転状況をお伺いしました。

「夏場はよく冷えててね、寒いぐらい」

慎重に作業させていただいてるのは、どの現場でも同じです。
でも、作業不備の可能性が0(ゼロ)とは思ってませんので、
念のためエアコンを運転して、点検いたしました。
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運転停止時のガス圧、運転後ある程度の時間経過をみながらのガス圧測定をします。
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ガス圧は正常値を示しています。

室内機本体からの吹き出す温度も正常です。

万が一エアコン本体の何らかの不具合も無いとは言えません。

私のみれる範囲での点検、対応はしたうえで、
今回はメーカーへ出張修理(点検)の手配を
当店からする事に致しました。
その方がお客さんにとっても安心だと思いましたから。

すぐにメーカーへ手配。
折り返しサービス担当の方から連絡いただきました。
エアコンの不具合状況と当店での点検内容を話すと・・・

「そこまで診ていただいて、お聞きしている状態でしたら特に問題は考えられませんね」

「訪問しましたら、またご連絡差し上げます…」


後日、メーカーのサービススタッフの方から連絡が入りました。

比較的暖かい午後に点検訪問したのですが、ガス圧、運転状態ともに正常でした。
ただ、早朝、外気温がいちじるしく低下している状態でどのような症状を起こすか、
再度訪問する事になりましたので・・・。

私もメーカーさんも同じ原因を考えてました。
 
【霜取り運転】

それは、冬の寒い時期に(特に深夜や早朝)暖房が効かないといった問い合わせが
多い理由、原因。
↓↓↓
室外機の霜取り運転。
これは正常な運転動作であり、極寒の日によく起きる(頻繁にと言った方がよい)

夏場とは逆で、
冬場は、室内は暖房しているので、
室外機からは冷風が出ています。
室外機の熱交換器は外気温が低下する深夜や早朝は
びっしり霜が付きます。
その霜を強制的に溶かすために室外機は運転を停止します。
その間は室内機からは暖かい風はでません、むしろ冷風が出ます。
通常はしばらくすると温風が出るようになります。
これは、室外機についた霜が溶けて運転を再開するからです。

寒い日は、暖房の設定温度を高く設定しがちです。
例えば30℃とか。
そうなると、室外機に霜が付く頻度が多くなります。
霜取りを行い、霜を溶かしてやっと運転を再開してもまた霜が付き運転を停止する。
これを繰り返すようになりますから、
暖房運転をしている時間より、ほとんど停止している時間の方が長くなります。

”1時間以上も運転しているのに~なかなか暖かくならない”


ガス圧低下(ガス抜け)や、本体の部品の故障でないとすれば・・・
エアコンが使用するお部屋に対して不適合、能力不足であるか、
”霜取り運転”が多い原因であります。

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室外機が設置されてる場所によっては、同じ建物であっても
設置場所の方角や設置している環境によっては
必ずしも同一に能力を発揮できないことがあります。

暖房運転の場合であれば、
ご使用の環境が、
極寒に近い状態であればあるほど、カタログに掲載されてるスペック(仕様)
が全てに有効ではないとも言えます。

今回のエアコン点検で、メーカーさんからの回答は特に異常なし。
正常な状態であるので、無用な部品交換はメーカーとしては出来ません。
お客様にも説明して、ご納得いただいております。
との事でした。

エアコン室内機本体では、
室内機の吸い込み口と吹き出し口の温度差は8℃-10℃~それ以上にあり
あっと言う間に吹き出し口の温度も50℃に到達していたとの事でした。

エアコン本体は能力範囲内での運転を正常に行っているが、力量が及ばないといった具合。

能力が1つか2つ上の大きい畳数タイプのエアコンに付け替えれば、
この問題は解決するかもしれませんが、夏の冷房はよく冷えている状況ですし、
冬の暖房のためだけに、大きい能力のエアコンに買い替えももったいないです。


石油ストーブ等を使用可能な場所でしたら併用なされるか、
エアコン設定温度の工夫をしていただくことで、暖房が継続して運転できるとも思われます。
※室外機の霜取り運転への動作の頻度を抑える。

寒い日は即暖が欲しいところではありますが、
運転開始時間の調整等を行ていただければ、ある程度改善できるかもしれません。




後記:

今回投稿した記事は、冬場によく問い合わせをいただく内容でしたので、
投稿しました。

この数日後も別のお客様から数件、同じような問い合わせを受けました。

あと、
メーカーさんとお話しているなかで、
あるミニ知識をいただきましたので、追筆しておきます。
エアコンご購入時にご参考にお役達いただければと思います。
↓↓↓

〇同じメーカーの製品でもグレードによっては能力に差がある。
 ※省エネという差だけでなく、特に暖房能力でも差あり。

〇同じ畳数タイプ(能力)であっても、
 メーカーによっては室外機に封入している冷媒量(ガス量)が
 多く入っているものがあり、それが暖房能力の差に関係している場合がある。

〇カタログ記載の冷房能力Kw(〇〇~〇〇)暖房能力Kw(〇〇~〇〇)
 ※()内は変動する値で数値が大きい程パワフル。
 ※さらに、【暖房】外気温2℃時の暖房能力(kW)ここも数値が大きいほどパワフル。

省エネ(CO2削減、消費電力が少ない)以外にも、
能力Kwの数値には注目する必要がありますね!




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